AutoCadの  & 

年2006年3月よりAutoCadに関してのQ&Aを公開します。長年CADスクールをやっていく中で生徒よりの疑問が多かったものを特に思い出しながら列記していきたいと思っています。全てを一気にまとめる時間もないので少しずつではありますがQ&Aのページをできるだけ詳しく解説していきます。ある程度はわかっているが、もう少し学びたくても忙しくてスクールに通えない生徒のことを考えアップすることにしました。少しでも協力ができれば幸いに思います。

Q&A-1
Q(生徒)/ホイル付きマウスを使っているのですが、教室でやるような画面の拡大・縮小や画面移動ができません。何故でしょうか。
A(社長)/AutoCadの画面操作は何通りかの方法がありますが、常識的にはホイールマウスでの画面操作が当たり前になっています。画面操作にストレス・時間をかけるようではCADとして失格ですからね。しかし、ホイールマウスを使えば絶対OKかというとそうではありません。もしホイール付きマウスで駄目な場合は下記にあげることをおこなって下さい。
☆コマンドプロンプトにシステム変数<MBUTTONPAN>を打ち込んで<1>を入力してEnterしてください。
それでも駄目な場合は
☆スクロールバーの表示をなくしてください。なくすには、画面で右クリックしてオプションを選択してください。そうするとオプションダイアログが表示されますので、表示タブにあるスクロールバーの表示のチェックをはずしてください。
それでも駄目なときは
☆マウスドライバを取り替えることです。経験としてこれは難しいので初心者には大変かもしれません。単に取り替えるといっても奥が深いというか一筋縄でいかないのです。(簡単にいく場合もありますが、・・)スクールでは生徒の要求があれば無料で対応してます。
☆余裕があれば、マイクロソフト製のマウスに取り替えることが手っ取り早いです。

Q&A-2
Q(生徒)/円ツールで円を描いて、拡大すると正円ではなくガタガタの円になりますがなくす方法を教えてください。
A(社長)/レッスンでも必ず言うのですが、AutoCadの画面が止まったときは、表示メニューの再作図を実行するとよいと。そうすることで、画面移動も円の状態も正円に戻ります。それ以外の方法もあります。
☆オプションダイアログの表示タブにある表示解像度の値を大きくする。1〜20000の間の数字が入力可能。いまどきのパソコンは速いので大きくしても問題はないでしょう。ただしこの値は、ファイルを開くたびに入力する必要があります。それがいやならテンプレートの設定のときに入力して保存すれば解決します。しかし、いくら数値を大きくしてもガタガタになることもあります。その時は再作図ですね。
※オプションダイアログの数値入力欄にアイコンマークがあるのは今開いているファイルだけに対応する値です。表示解像度もアイコンマークがありますね。
☆システム変数を使えばどんな場合も正円にすることができます。ただし、線種が実線のときだけです。
<WHIPARC>の値を<1>にする。
※レッスンでは標準設定でやっているので、再作図を使います。カスタマイズするのは慣れてからでよいでしょう。慣れてきたら、ボタンとしてはないのでボタンを表示してやるのがよいと思います。メニューからプルダウンメニューコマンドをボタン化するのは簡単なので慣れてきたらやってください。
※コマンドプロンプトにREと入力して右クリック確定でも再作図が実行される。

Q&A-3
Q(生徒)/ハッチングの上から文字を書くと重なってしまい見づらくなるので、文字の部分のハッチングを消したい。どうすればよいのか。
A(社長)/ハッチング部分にはいる文字が最初からわかっているのであれば、文字入力を先にしハッチングを後に実行すると文字部分の背景にはハッチングされない。でも、後でどうしても入力する場合もあるのでそういう時は何通りかの方法がある。
☆ハッチングを分解コマンドで分解してから、文字の廻りに長方形を作図しトリムコマンドにより消す。その場合ハッチングの画層(レイヤ)は必ず設ける。後で、選択が大変になるからである。
☆Ver2004からワイプアウトというコマンドがでてきたので、これを利用するとワイプアウト図形の部分でハッチングを隠せる。図形の表示順を使う。しかし、データ変換のことを考えるとこのコマンドは使えない。AutoCad間のデータ交換ならOKである。
☆Ver2005から文字コマンドでマルチテキストを使うと、背景マスクという機能がでてきたので、同じようにハッチングを隠すことができる。しかしこれもデータ交換を考えた場合使えない。データ落ちするのである。AutoCad間のデータ交換ならOKである。

Q&A-4
Q(生徒)/寸法の文字を移動する方法はレッスンで教えている他にありますか。
A(社長)/あります。スクールでは、標準設定の状態で教えることを基本としてるので、寸法図形を選択して右クリックメニューから寸法値位置の適当なオプションを選ぶやり方です。これでいいと考えていますが、寸法図形を入力するたびにやっていたのでは、非効率です。まとめてやるとストレスを感じることはないでしょう。最初は右クリック、次の繰り返しからはスペースキー2回、移動する文字をクリックし右クリックで確定移動できます。(レッスン指導)
※繰り返し操作で、寸法ツールバーにある寸法値位置変更ボタンをクリックしてもOKです。(このときも最初からクリックしても思うとおりにいかないので、最初は右クリックメニューの文字のみを選択したほうがよい。
他の方法でもっとリアルタイム感を求めるなら形式メニューの寸法管理ダイアログで設定を変えるとできます。ダイアログのフィットタブで寸法値の配置で引き出し線なしに寸法値を自由に配置オプションを選択すると文字を選択してグリップをクリックするだけで移動できます。終了後にESCキーで選択解除すれば終了します。
※寸法図形を分解するやりかたは駄目です。寸法属性が失われるばかりかCADデータの管理上からも好ましくありません。

Q&A-5
Q(生徒)/ブロック図形(ブロック定義をかけたシンボルなど)を作るときの手順をもう一度教えてください。
※難しい用語なので1回きりの説明ではわかりませんよね。スクールでは、同じことを何回でも要求があれば教えます。納得するまで。
A(社長)/ブロックを作るときの決まりは原則として1つだけです。それは0画層において色と線種をBYBLOCKにして作ります。(ただし、画層に関しては任意の画層でもよい。0としたのは、どんなファイルにも0画層が存在するからである。0画層は削除も名前変更もできないのである。)
理由は、挿入する画層の色・線種にあわせることができる。(これだけ見れば、0画層で色と線種をBYLAYERで作成しても同じ結果になる)
どこが違うかというと、挿入された画層において色・線種を変更する場合も色・線種コントロールで変更ができるのである。BYLAYERだとそれができない。
変更したければ、プロックを分解するか、画層を移動するか、現在の画層プロパティーをかえる。
※0画層以外のBYLAYERの設定で作った場合は、挿入しても色・線種は変更されない。
Q&A-6
Q(生徒)/ワード・エクセルなどは複数ファイルが開いている場合、画面一番下(スタートボタンの横)のタスクバーと呼ばれる部分に開いているファイルが並んでいますが、AutoCadもできるんですか。
A(社長)/できます。システム変数の値を変えるだけで簡単にできます。システム変数<TASKBAR>と打ち込んで値を1にする(規定値は0である)
でも開いているファイルが多いとフライアウト表示になりグループ化されます。これは、ワードもエクセルも共通ですね。それをしたくないときは、タクスバーの上で右クリックしてプロパティーでグループ化のチェックを外すと解決しますよ。
Q&A-7
Q(生徒)/ハッチングを実行した場合、指定した位置を通すことができますか。(例えば円に斜線のハッチングを実行した場合、中心を通ったハッチにしたい)
A(社長)/できます。ハッチングの基準点は座標原点を通ります。試しに、原点を含んだ閉じた領域にハッチングをしてみてください。必ずワールド座標の原点(座標0,0)を通っているはずです。実際問題としてハッチングする領域には原点は含んでいませんね。つまり、原点を移動すればいいのです。原点の移動はツールメニューのUCS移動コマンドを実行し、指定の点をクリックするとハッチラインは必ずその点を通ります。ハッチ完了後はツールメニューのUCSコマンドのサプメニュー<ワールド>を選択して元の位置に戻してください。
Q&A-8
Q(生徒)/AutoCadの図面(dwg)をDXF変換してJwCadユーザーに渡した場合、うまく内容が変換されません。データ落ち、文字化けしたりずれたりして使えない。うまく変換する方法がありますか。
A(社長)/DXF変換は中間ファイルとして現在も使われているが、もともとはAutoCadファイル間で開発され使われてきた形式です。それがいつの間にか他CAD間でも使われるようになったという推移があるので、変換が完全にできるわけではありません。修正を少なくするには、DXFのバージョンをR12形式で保存して渡せば、文字の修正程度で済ませるというのがよく言われています。ただし、図面の仕上げをモデル空間でするというのが前提条件になります。ペーパー空間でのデータは読み取れませんので注意が必要です。
※保存の仕方はファイルメニューの名前をつけて保存ダイアログでファイルの種類をDXFのR12を選択するだけでよい。
Q&A-9
Q(生徒)/ハッチングのSOLID(ソリッド)で塗りつぶしをした場合、どんな色でも黒になりますが、薄いグレーにはできないのでしょうか。
A(社長)/できます。通常印刷では印刷スタイルをmonochrome.ctbを使います。(白黒印刷)初期設定では印刷した場合は全て黒で印刷されます。設定を変えれば、指定した色の濃度を変えれば濃淡をつけれます。規定値は100%ですが、20〜50くらいの数値に入れ替えると薄いグレーで印刷されます。やり方は、ファイルメニューの印刷スタイル管理を実行すると、Plot Stylesダイアログが開くのでその中にあるmonochrome.ctbを名前を変えコピーします。例えば、Mymonochrome.ctbとか。そのファイルを開いてフォーム表示タブで塗りつぶしに使う色を選択します。すると右側にその色のプロパティーがでるので、濃淡度の欄に20〜50の数字を入れる。(規定値は100になっている)後は、ファイルメニューのページ設定で印刷スタイルテーブルの割り当てをMymonochrome.ctbにする。
Q&A-10
Q(生徒)/鏡像コマンドを使い文字を反転させた場合、文字が当然のように対称になりますが、文字がさかさまに反転するのでおかしいので元に戻せないでしょうか。
A(社長)/戻せます。2005のバージョンではなりませんが、以前のバージョンではシステム変数の値を変える必要があります。システム変数をコマンドプロンプトに<MIRRTEXT>と打ち込んで、値を<0>にします。規定値は<1>になっています。
Q&A-11
Q(生徒)/ファイルを開くためにファイルメニューの開く(Ctrlキー+O)を実行してもダイアログが表示されないで、コマンドプロンプトにファイル名を入力してくださいとメッセージがでる。元に戻したいのですが教えてください。
A(社長)/通常は発生しないトラブルですが、以前も夜中に生徒から電話がありそういう現象で困っているので教えてほしいという電話がありました。確かに、それまでは何でもなかったのです。強制終了とかエラーが発生すると何らかの誤作動が原因でシステム変数の値が変わることがあります。その時は、システム変数を再度打ち直してください。システム変数<FILEDIA>を打ち込んで入力値に<1>を実行してください。
Q&A-12
Q(生徒)/私の家のパソコンの画面ですが、拡大縮小が教室で操作する(マウスのスクロールボタンの回転)のと比べて遅い感じがするのですが、もっと速くできるのでしょうか。
A(社長)/できます。これもシステム変数を変えることでできます。ズーム倍率のシステム変数<ZOOMFACTOR>と打ち込んで入力値に<60>と打ち込めばスクールと同じになります。この値は規定値になっています。これでも遅い場合は0〜100の間の数値が入力可能なので<100>をいれると最大になります。
Q&A-13
Q(生徒)/1年前に卒業してしばらくCADの勉強をしてませんでした。今回、文字を入力したら?????のマークしか表示されません。当時はできてたんですが、・・・。(卒業生)
A(社長)/レッスンでは文字入力の設定は必ずやっていますが、何でもそうですがしばらく休んでしまうと忘れるものです。そにれ、文字の??は他のCADではない現象なので無理もありません。説明します。
形式メニューの中に文字スタイル管理のダイアログの設定でビッグフォント使用にチェックが入っていないからです。ビッグフォントは全角をサポートしてます。日本語は2バイト文字、全角です。
チェック後、"ビッグフォント"の種類は通常は"bigfont.shx"で結構ですが、文字が第二水準の文字の場合は"extfont.shx"を指定します。第二水準は漢字のサポートしている量が多い。スクールの設定ではextfont.shxを指定してます。
ダイアログの"適用"をクリックし"閉じる"ボタンをクリックすると??に文字が表示されます。
※文字のスタイルをTrueTypeフォント(windowsのMSゴシック・MS明朝)にしたい場合は"ビッグフォントを使用"のチェックをはずし、MSゴシック・MS明朝を指定します。 この時フォント名を選択するときにアルファベットの頭文字を入力すると簡単に検索・選択できます。
※Ver2005から新しい文字種・新しい線種も増えてきましたが、それを使うとデータやりとりでうまくいきませんので、使うときは注意が必要です。e-トランスミットという機能を使えばいいことなのですが、一般的には皆が使える状況とは言えませんので、以前から使われている文字・線種を使うことが基本です。スクールの方針も同じです。
Q&A-14
Q(生徒)/オブジェクト(図形)を元図形に対して横1.5倍縦3倍に拡大したいが、どうすればよいでしょうか。尺度変更コマンドでは縦横の倍率が等しいのでできません。
A(社長)/何も選択されていない状態において画面上で右クリックして、基点コピーコマンドを実行します。基点をクリックしてから図形を選択し確定します。次に、右クリックのプロック貼り付けコマンドを実行します。コマンドプロンプトにX<Enter>1.5<Enter>、Y<Enter>3<Enter>すると希望の大きさに拡大されますので、指定位置をクリックして終了です。貼り付けた図形はブロックなので必要に応じて分解してください。
※土木関連では縦断図に使えますね。
Q&A-15
Q(生徒)/Jwwファイルをdxf変換してAutoCadで開いたんですが、同じ位置に寸法をうつと同じ数値になりません。図形が実寸で貼りついていないようです。実寸での貼り付けあるいは修正はできないでしょうか。
A(社長)/できます。実寸で貼り付けできるようにするには、Jwwファイルをdxfに変換するときに手を加える必要があります。dxfの変換では、0グループの縮尺の設定で実寸での貼り付けができます。例えば縮尺1:50で0グループに目的の図形が作図されていれば実寸で貼り付けできます。違うグループに目的の図形があれば、0グループの縮尺を1:50にする必要があります。0グループに何か縮尺の違う他の図形があれば、移動して0グループは1:50にします。
でも一般的にそのようなことを考えてdxf変換する人はいないと思うので、開いてから実寸に修正するしかないと思います。修正するには、尺度変更コマンドの参照オプションを使い現在の寸法を読み取り実際の寸法を入力するのが一般的です。
Q&A-16
Q(生徒)/作図画面下にあるステータスバー(スナップ・グリッド・直交・極・OSNAPなどのボタンがある)が消えてしまった。表示はどうしたらできますか。
A(社長)/ALTキーを押すとステータスバーの表示ONOFFが繰り返しできる。

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